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「私の旅-山・スキー・温泉」 (5月; 中野 隆史  相談員) 

 私の旅のキーワードは山・スキー・温泉です。これまでにいろいろな山に行きましたが、その中には長く通って第2、第3のふるさとになった場所があります。そんな所をいくつかご紹介します。
 旧鹿沢温泉は浅間山の西麓1,500メートルの高原にあって、周りを湯の丸山(標高2,101メートル)を初めとする2,000メートル級の山々に囲まれた一軒宿です。近くには軽井沢や菅平高原があります。この辺りは上信越高原国立公園に含まれ、初夏から秋にかけては高山植物が豊富です。6月には天然記念物のレンゲツツジの群落で湯の丸山の中腹が真っ赤になります。初夏から秋は山歩き、冬は本州屈指の粉雪でスキーが楽しめます。周りの山は山スキーの手ごろな半日コースです。ここには小学生の時から長年通っています。この温泉(鉄分を含んだ炭酸アルカリ泉)は鎌倉時代から開かれ、胃腸病に効用があると言われています。この温泉の匂いを嗅ぐと懐かしいふるさとに帰った気分になります。
 大学時代は山、とくに北アルプスに通いつめました。夏休みは白馬岳頂上(標高2,932メートル)の山小屋で4年間小屋番をしていました。ここで知り合った友人が麓の白馬村で民宿を営んでいて、学生時代から春夏秋冬と通って第3の故郷になりました。夏~秋は北アルプス後立山連峰の登山、冬~春はスキーです。白馬村には沢山の温泉施設がありますが、いずれも近年スキーや登山の観光客が多くなってから開発されたものです。源泉は4か所で、単純泉、アルカリ泉、食塩泉などです。晴れた日は、正面に白馬三山を眺める露天風呂が最高です。
 ちょっと遠いですが、青森の酸ヶ湯温泉は青森駅からバスで1時間余り、八甲田大岳(標高1,585メートル)を主峰とする八甲田連峰の山中930メートルの高地にある一軒宿で、登山と山スキーの基地です。この温泉は強酸性の硫黄泉です。江戸時代初期の17世紀後半に開かれたとされ、効能は神経痛です。昨冬は6メートル近い積雪(正確にはアメダスによる全観測地点史上最高の566センチメートル)で何度もニュースに取り上げられました。3~4月の春スキーに通って30年になります。滑り止めのシール(昔はアザラシの毛皮、今はナイロン製が多い)を滑走面に貼ったスキーで歩いて雪山に登ります。スキーというと滑り降りるイメージですが、マイペースでゆっくり上るのも楽しいものです。運が良ければ、カモシカに会えます。快晴の山頂で飲むビールの味は最高です。帰りは無木立の大斜面の滑降が待っています。八甲田には湿原や湖沼もあって、初夏~秋は高山植物や紅葉が楽しめます。
 山・スキーに関心のある方、温泉に関心のある方、両方に関心のある方も出かけてみてはいかがでしょうか。

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