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「 『笑い』 は人間の尊厳 」 (1月; 高橋由紀子 相談員)

 昨年、ホスピタルクラウン(臨床道化師)の方から「笑いは人間の尊厳。人間以外の動物は笑わない。笑顔らしき表情があるものもいるが、あっても、笑いにバリエーションはない」というお話を伺う機会がありました。
 皆さんはどんな時に笑っていますか? 嬉しいとき、面白いとき、楽しいとき、何だかわからないけど周りにつられてということもあるかもしれません。笑顔も微笑から大笑いまでさまざまなパターンがあると思います。それでは、1日に何回笑うでしょうか?子供は300~400回、大人は7~15回という報告もあるようです。子供は楽しい瞬間瞬間に集中して笑い、大人はその瞬間にも心の中の憂い(明日の会議が心配だな~とか)と天秤にかけているのかも知れません。
 自分自身を振り返ってみると、正直のところ「今日は1回でも笑っただろうか?」という日もあります。これから起こることが不安な時、悲しい出来事やショックな出来事が起こった時、人との接触が極端に減っている時、思考停止している時...。笑えない自分はとても強張っているように感じられるものです。
 笑いは多くは人との関係性の中に起こりますし、辛くても一人でも笑えるときは、心の中にユーモアが息づいているときのような気がします。こう考えると、コミュニケーションとユーモア精神は笑いのためになくてはならないものかも知れません。
 笑いと健康の関係については、近年、様々なことが明らかになっています。
  1 血糖値や血圧を下げる
  2 免疫力がアップする
  3 笑う人は身体活動量が増える
  4 呼吸機能がアップする
  5 痛みに対する耐性を高める...その他多数、エトセトラ...
 やはり、喜びと結びついた感情表現である「笑い」は人間の尊厳なのでしょう。喜びを感じた時には憂いなどと秤にかけず、瞬間瞬間に集中して笑いたいものです。
     「笑う門には福(と健康)来る」。
   2015年が、皆さまにとって少しでも笑いのある1年となりますようお祈り申し上げます。

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