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「異常と正常」 ( 11月: 岡本佳久 相談員 )

集中豪雨などで多くの被害がでました。1時間に100mlを超える猛烈な雨が日本各地に降り注いで、土砂崩れや河川の氾濫などのニュースが毎月のように報道されました。雹や雷、竜巻による突風などの被害も、数え上げればきりがありません。"異常気象です"と言っても誰も疑わなくなっています。本当に異常気象なのでしょうか。
 異常とは、正常とは違う状態を表す表現です。私たちが生活してきた過去の気象状況から判断して、異常であることには違いがありませんが、毎年この状態が繰り返されるとしたら、異常ではなく、ごく当たり前に起こる自然現象となってしまいます。仮に、この気象状態の原因が温暖化だとすれば、対策に取り組んだとしても、この先数十年は同じ災害が繰り返される可能性があります。とても恐ろしいことです。
 職場で最も危険なことは、危険を危険と感じないことです。機械や設備に対する安全衛生対策は年々向上し、大きな災害を発生する可能性は減少してきています。一方、人に対する安全衛生対策は、少々心許なく感じます。特に、少々肩がこる、少々目が疲れる、何となく元気が出ないなど、少しずつ少しずつうけるダメージが蓄積して異常を発生させる心と身体の健康障害は、初期段階で異常を受け止められない傾向があります。
 早めに自らの異常に気づき、努力して健康な生活を送りたいものです。

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